一人で悩んでいませんか?まずはお気軽にご相談下さい

リーガル通信 ~自動車事故~

2015年10月01日

 シルバーウィークは終わりましたが、北海道ではこれから紅葉の季節を迎え、行楽シーズンはまだまだ続きます。自動車で行楽地へ遊びに行く方も多いのではないでしょうか。

 

 ただし、自動車を運転している限り、事故と無縁というわけにはいかないでしょう。いわゆる「物損事故」(怪我人が出なかった事故)を含めると、事故歴が全くないドライバーの方は案外少ないのではないでしょうか。

 

 さて、不幸にも事故が起きてしまい、何らかの損害が生じてしまった場合、その賠償をどうするかという問題が生じます。

 事故を起こした当事者の間で話し合いがまとまればそれでよいわけですが、事故の原因が誰にあるかという争いや、誰がどれだけ悪かったのか(いわゆる「過失割合」)という争い、さらには損害額がいくらなのかという争いなどで、話し合いがまとまらないケースも多くみられます。

 さらに、相手の過失が十割の事故(停車中に追突された場合など)だと、自分の保険会社は相手との交渉をしてくれないので、自分一人で相手と交渉しなければなりません。

 

 このような場合、弁護士に交渉を依頼したいという方もいらっしゃるかと思いますが、弁護士費用がネックとなって、依頼を諦めるケースが時々みられます。

 そこで、最近の自動車保険には、「弁護士費用特約」という特約が設けられているものが多くあります。これは、先ほど書いたようなトラブルを解決するために弁護士に依頼をする際、保険会社が弁護士費用を負担してくれる制度です。

 この特約を付けておけば、万が一事故に遭った際も、費用を気にすることなく弁護士に相談したり、あるいは依頼をしてトラブルを解決してもらうことができるのです。もちろん、特約ですから、保険料はその分高くなってしまいますが、安心料と考えれば、決して高くない金額だと思います。

 

 ただし、制度の中身は保険会社によって違いますので、これを読んで気になられた方は、加入している保険の約款を確認していただくか、保険会社にお問い合わせください。

 また、これを機会に、ご自身の自動車保険がどのような補償までカバーしてくれているかを確認してみてもよいかもしれませんね。

 


弁護士 田村秀樹
ホワイトペッパー第209号(2015/10/2 発行)掲載