私が紋別にやってきて、この六月ではや二年になりました。同じように、この「リーガル通信」を担当するようになって二年…。この二年間、法律に関する様々なテーマでお話をしてきましたが、少しは弁護士という存在、田村という存在を身近に感じていただけていますでしょうか。
私自身は、気軽に読んでいただけるよう、難しい法律の話をなるべく噛み砕いてお伝えしようとしているのですが、それでも「田村の書いていることはよくわからん!」「話がつまらん!」などというご意見もあるかと思います。そういった率直なご意見はぜひお聞きしたいと思っていますので、何らかの形でお寄せいただければと思います(街で田村を見かけた際に呼び止めていただいても結構です・笑)。
さて、今回はいつもより気軽なテーマで、「弁護士バッジ」のことをお話したいと思います。弁護士バッジをまじまじと眺めた経験のある方は少ないかと思いますが、バッジには模様が施されています。具体的には、丸いバッジの外側にひまわりが、真ん中には天秤(はかり)がデザインされています。
ひまわりは、太陽に向かって明るく力強く咲くということから、私たち弁護士の永遠のテーマである「自由と正義」を、天秤は「公正と平等」を表しています。
この弁護士バッジなのですが、実は色の違うバッジが存在します。弁護士バッジは、純銀製のベースに金メッキが施されています(なお、十八金製のバッジも選択できますが、多少高めですので、主流は純銀製です)。
ですから、長年使用していると金メッキが剥がれていき、純銀がむき出しの状態になるのです。そのため、経験を積んだ弁護士であればあるほど、金から銀へバッジの色が変化していくことになります。いわゆる「いぶし銀」と言われるものです。
新人の弁護士の中には、早くメッキが剥がれるよう、バッジを財布の小銭入れに入れたり、紙やすりで磨く人もいるようです。
私のバッジはまだまだ「いぶし銀」にはほど遠いのですが、私自身は時の経過にしたがって「いぶし銀」になっていけば、そして、それとともに自分の実力も培っていければよいかなと思っています。
弁護士 田村秀樹
ホワイトペッパー第227号(2016/6/24発行)掲載