一人で悩んでいませんか?まずはお気軽にご相談下さい

リーガル通信 ~フェイスブックと写真投稿~

2013年11月28日

 最近何かと話題の「フェイスブック」には,撮った写真をアップ(投稿)する機能があります。飲み会の様子や風景を写真に撮りフェイスブックにアップすることで,友人や知人と写真を共有することができるのです。しかし,写真をアップする際,写っている人や場所によっては,法律上の注意点があります。

 

 まず,写真に他人が写っている場合です。人は誰でもプライバシー権の一環として「肖像権」という権利を持っています。肖像権とは,自分の姿をみだりに他人に撮影されたり公表されたりしない権利です。対象となる人の承諾なく勝手に写真を撮ったり,インターネット上にアップしたりすることは,肖像権の侵害となる可能性があります。仲の良い友人であれば問題となることはあまりないかもしれませんが,面識のない人の写真を勝手にアップすればトラブルに発展する可能性があります。写っている人の承諾が得られないのであれば,勝手な写真撮影やインターネット上へのアップは控えたほうがいいでしょう。

 

  次に,お店や建物内に「写真撮影禁止」などの張り紙が貼ってあった場合です。先ほどお話しした肖像権は,お店や建物そのものにはありません。しかし,写真撮影が禁止されているのに撮影した場合,正当な理由がない店舗への立入りとして,住居・建造物侵入罪や不退去罪に問われる可能性があります。そのような写真をアップすれば,すぐに問題が発覚します。このような違法な手段による写真撮影やそうした写真のインターネット上へのアップはやめるべきです。

 

 また,風景を写真撮影した際に,人が写りこんでしまった場合,その人の顔がはっきりとわからなければよいのですが,顔がわかるようだと,肖像権侵害の問題が出てきます。 場合によりますが,写真をアップする際には,写真に写っている人や,お店の承諾を得たうえでアップすることが望ましいでしょう。

 

弁護士 原田宏一

ホワイトペッパー第161号(2013/11/29発行)掲載